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東京情報大学
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社会のに存在する「不確実性」を前提にネットワークを構成していく

身の回りにもあるネットワーク

「ネットワーク(net work)」という言葉は「網」を意味する英単語に由来しており、一般には人やモノを網状に繋げる技術やその状態を指している。インターネットが普及した現代では、複数のコンピュータを接続した情報通信の「ネットワーク」がイメージしやすいが、私たちが普段生活している社会においても、さまざまなところでネットワークが重要になっている。
「たとえば、モノを運ぶトラックの配送ルート決定はまさに、道路についてのネットワーク問題です。また、バス・鉄道などの車両・乗務員と運行の対応付けや、工場で物を生産する順序の決定なども、ネットワーク問題の一つと捉えることができます」と話すのは佐藤哲也先生だ。 コンピュータの情報通信ネットワークも含む、身の回りのさまざまな「ネットワーク」について、「それを構成する設備・人・モノなどをどう配置し、どのような経路を辿れば、要求を満たしながら効率化やコスト削減ができるのかといった課題があります」

世の中は「不確実」なことばかり

「コンピュータの処理性能の向上は著しく、現実の社会を簡略化したモデルを対象にすれば、特定の条件下における『最適なパラメータ』を導き出すことは、従来と比べ容易になったといえます。しかし、世の中には『不確実』なことが非常に多く存在しており、そもそもコンピュータで計算をするためのパラメータを一意には決められないことがよくあるのです」と佐藤先生。
たとえば物流の分野では、ドライバーなどの人材不足から「2024年問題」などと言われ、モノの輸送・配送をいかに効率的に行うかが非常に重要な社会問題となっている。しかし、コンピュータを利用して「ムダの少ない最適な配送」を予め計画しても、需要の変動や道路の渋滞、さらには荷物を受け取る顧客が不在の場合における再配達などの問題により、計画通りに配達できることはむしろ稀だ。だからといって考え得る最大の需要や渋滞状況に合わせて人材確保や設備投資をすると、その大部分はムダとなってしまう。
「このような不確実性は社会の至る所に存在しており、その最適化は容易ではありません。そこで、『確率計画法(Stochastic Programmi ng)』という手法を用い、各種変動を直接的に組み込んだ数理モデルの開発を行うとともに、その問題をコンピュータ上で高速に解くための方法についても研究を行っています」

「不確実性」とセキュリティ対策

社会には至る所に不確実性が存在する。たとえば、「工場の設備が故障し製品を生産できなくなる」「コンピュータウイルス(ランサムウェア)に感染しデータが破壊されてしまう」といった問題が起こると長期間にわたり業務が停止し、企業にとって金銭面・信用面の双方で大きな損害に繋がってしまう。
「このような不確実要素の発生を防ぐことや、早い段階で検知して対処することは極めて重要ですが、実際に起きてしまったときの損害を極力少なくするための準備もまた、重要な視点といえます。たとえば、設備やデータなどをどのようにネットワーク上で分散させると、効率は大きく損なわずに障害発生時の損害を少なく抑えることができるのかといった研究も重要となってきています」

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