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東京情報大学
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社会にあふれる情報との正しい付き合い方とは?

情報社会の現実を
あらためて考えてみよう

現代社会を象徴する言葉として当たり前のように使われている「情報社会」という言葉。では、情報社会は私たちに何をもたらしたのだろうか。メディア文化研究室の圓岡偉男教授は次のように語る。
 「まず背景として、情報通信技術の進歩があります。20世紀に入りテレビ、ラジオ等の普及により、大量の情報が多くの人々に運ばれるようになりました。自宅にいながら遠隔地のニュースを知ることができるようになったのです。現在では、携帯電話とインターネットが普及し、さらに多くの情報を届けられるようになっています。しかも、今では、多くの人々が、情報の発信者になることができるのです」
 インターネット上の情報空間は、対面的な人の結びつきに加え、その新たな空間のなかで人々が結びつく可能性をもたらしたともいえる。面識のない人々が容易に結びつくことさえ可能となっている。圓岡先生はさらに続ける。
 「そしてスマートフォンの出現です。情報端末としてのスマートフォンは、モバイル情報端末として、時と場所を選ばず、情報のやりとりができる環境をつくりだしました。個人で収集できる情報量と個人で発信できる情報量の飛躍的拡大が、現代の情報社会の最大の特徴なのです。いろいろな情報が手に入り、みずからも情報を発信でき、そして、いろいろな人と結びつくことができる。しかし、その反面、私たちは、これまでにはない問題にも直面したのです。新しいモラルも必要になりました」

素晴らしい反面、注意点も
これからの情報社会の生き方は?

 以上のような「情報社会の現実」は、多くの高校生にとっては当たり前の話に聞こえるだろう。しかし、その当たり前の中に多くの危険が潜んでいると圓岡先生は言う。
 「ただ多くの情報があれば、それで良いのでしょうか? テレビ、ラジオ、新聞、いわゆるマスコミは、今でも重要な情報源です。マスコミの大きな特徴は、情報の発信者が明らかであること。いずれも責任の所在が明らかなのです。マスコミも誤りを犯します。間違った情報を流こともありますが、それでも責任の所在ははっきりしています。一方で、インターネットは、責任の所在が明らかでない場合があります。もちろん責任を持って情報を提供しているインターネットサイトもたくさんありますが、そうでないものや嘘、作り話もあります。問題は、正しい情報とそうでない情報を見分ける能力が必要であると言うことなのです」
 情報社会である現在は、情報を読み解く力が必要。情報とのつきあい方を意識し、情報の真偽を見極める力、犯罪に巻き込まれない力が重要となる。情報社会は、年齢や性別、高齢者、病床にあり外出できない人…など、すべての人々に世界を広げる大きな機会を与えたといえる。これはとても素晴らしいことだ。ただし残念ながら、情報空間には誤った情報や意図的に操作された情報なども散乱しているのが実情だ。
 「いまや私たちは、これまで以上に情報の妥当性を吟味する能力が求められています。情報を容易に入手できることと、それを有効活用できることは別問題なのです。だからこそ私たちは、『情報』について学ぶ必要があるのです」

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