先生の素顔上原明子准教授 | 東京情報大学

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Uehara Akiko

上原明子准教授

学位: 修士（看護学）
専門領域: 助産学、シミュレーション教育
所属学会: 医学教育学会、日本教育工学会、日本シミュレーション医療教育学会、日本周産期・新生児医学会、日本助産学会、日本母性衛生学会、日本看護科学学会、日本臨床救急医学会、性と健康を考える女性専門家の会
資格: 助産師、看護師保健師、新生児蘇生法「専門」コースインストラクター、JMELS（母体救命）ベーシックコースインストラクター

「臨床のプロフェッショナル」としてご自身の専門領域と強みを教えてください。

私は助産師として、妊娠・出産・産後の時期にある女性と家族を支えること、そしてその過程で行われる臨床判断に関する研究を専門としています。
病院では、医師や看護師、栄養士や医療ソーシャルワーカーなどとチームを組み、様々な状況にある女性やご家族にケアを届けてきました。その中で身につけたのは、「緊急時の判断力」と「その状況に応じたコミュニケーション力」です。たとえば、お産のときに出産する女性や赤ちゃんの様子が急に変化することがありますが、こうした場面でも冷静に判断・行動しながら、女性や家族が安心できるようなコミュニケーションをとってきました。
現在は大学で教員として働き、学生が学ぶことに魅力を感じ、効率よく、最大の学習効果を得られるための授業設計に取り組んでいます。特に、ストーリー型の学習や実際に起こりそうな場面を想定したシミュレーション教育を通して、学生が自分自身と向き合い、考え、判断し、行動できるようになることを大切にしています。
これまで指導されてきたなかで印象に残っている学生の成長エピソードがあれば教えてください。

一人ひとりの学生は、それぞれに必ず成長する力を持っています。私は日々その力に触れ、むしろ学生から学ばされることも多くあります。中でも特に印象に残っているのは、実習を通して飛躍的に成長したAさんの姿です。
Aさんは、学内での学習に対して苦手意識を持っていたようでした。しかし、実習に出ると、患者さんのもとへ積極的に足を運び、わからないことをそのままにせず、自ら調べたり質問したりして理解しようとする姿勢が見られるようになりました。
特に印象的だったのは、記録を丁寧に書き込み、教員のコメントに対してすぐに修正を加え、再提出するという行動です。Aさんの「患者さんの状況を深く理解し、その人のために何ができるかを考えたい」という思いが、Aさん自身の学ぶ姿勢を支えているのだと実感しました。
この経験を通して、私は「人は、どこで学びのスイッチが入るか分からない。だからこそ、そのスイッチをできるだけ早く、できるだけ確実に入れる支援をしたい」と考えるようになりました。
現在は、「どのような学習デザインが学生のスイッチを入れるのか」を意識しながら、日々の授業設計に取り組んでいます。
他大学看護学部と比較して貴学部ならではの優位性を教えてください。

1. 情報教育の充実：東京情報大学看護学部の特徴はなんといっても情報教育の充実です。総合情報学部を併設しているため、看護学部に在籍しながら、情報を扱う専門の教員から情報活用能力を学ぶことができます。医療業界では、情報を活用した医療サービスの提供ニーズが日々高まっています。医療業界で就職する際に役立つ情報活用能力を身につけた上で卒業することができます。
2. キャリア支援の充実：入学した直後の1年次から、卒業の4年次まで「キャリアデザインとケア」という科目があり、4年間を通じて自分自身の人生のキャリアを考えることができます。進路選択をした時に、「漠然と看護学部に入ってみたけれど…」、「なんとなく看護師に憧れて…」という動機で看護学部に入学することもあると思います。東京情報大学では、授業を通じて、入学後に看護師としてのキャリアを改めて考える機会を設けているとともに、看護師としての社会人基礎力や職業意識の形成を培うことができます。
3. シミュレーション設備の充実：実習前後で、病院や施設などに近い模擬の環境下で学習することができるシミュレーションルームを完備しています。実習に行く前に心の準備をしたり、実習に行った後に振り返ったりすることが可能です。
最近はまっていること、趣味、特技、自慢などがあれば教えてください。

うまくはありませんが運動全般が好きです（水泳、ランニング、筋トレ、ピラティス、HIIT、など）。中でもボクシングとキックボクシングが好きで日々勉強を重ねています。ボクシングは激しいフィジカルスポーツだと捉えられているように感じます。しかし、実際にはメンタルトレーニングの要素が非常に強いスポーツだと個人的には感じています。崩されたときにもいかに冷静に組み立て直すか、「やばい」と思った時にいかにそこを乗り越えるか、メンタルを鍛えられるスポーツで大好きです。また、相手の出方によってこちらも変わっていく必要がある対人スポーツなので、この要素は看護と共通するものだと感じています。東京情報大学には、学内にサンドバッグやトレーニングルームがあるので、今度サンドバッグを打ちに行ったり、仕事終わりに筋トレをしに行こうと思っています。
最後に高校生にどのような看護師になってほしいか一言お願いします。

看護師の仕事は、他者を援助したり支援したりすることなので、相手が何を考えているのか、なぜそう考えているのか、どうして欲しいと思っているのか、と他者に関心を寄せることが最も重要です。人に関心を寄せるためには、まず自分を知ることからが重要なので、自分と向き合い、360度評価で自分を知った上で人を支えることができる看護師になって欲しいと思っています。