先生の素顔長坂奎英准教授 | 東京情報大学

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Nagasaka Takae

長坂奎英准教授

学位: 修士（看護学、経営学）
専門領域: 高齢者看護学、認知症ケア、看護倫理、看護管理
所属学会: 日本老年看護学会、日本認知症ケア学会、日本看護管理学会、日本看護倫理学会、日本高齢者虐待防止学会、日本臨床倫理学会、千葉看護学会、日本看護協会
資格: 老人看護専門看護師

「臨床のプロフェッショナル」としてご自身の専門領域と強みを教えてください。

助産師として、大学病院、総合病院、助産師学校教員、厚生労働省母子保健課、日本助産師会事務局長等、臨床のみならず行政、職能団体といった様々な職場で、専門性を発揮し活動してきました。2014年からは大学教員として、これまでの経験を踏まえた研究と教育を行っています。研究テーマは、産後ケア、「健やか親子２１」、後期早産児の母親への支援、多職種連携協働、助産師のキャリアなどです。
2013年に一般社団法人産前産後ケア推進協会を立ち上げ、産後ケアをはじめ女性の生涯の健康支援活動に携わっています。「赤ちゃん＆子育てインフォ」のインターネット相談に応じたり、NHK Eテレ「すくすく子育て」にも出演したりすることで、妊婦や子育て家族の悩みに常に寄り添っています。
また、産後ケア事業は国が異次元の少子化対策として力を入れている事業のため、自治体からの依頼を受けて保健師等専門家向けの研修会講師を務めたり、マスコミ等からの取材に応じたりすることも多いです。
これまで指導されてきたなかで印象に残っている学生の成長エピソードがあれば教えてください。

4年次の統合実習（リプロダクティブヘルス看護領域）での学生の成長は毎年目を見張るものがあります。3か月の実習期間の間に、地域の助産師の指導を受けリプロダクティブヘルス活動を実習するのですが、学生たちは実習を重ねていくにつれて、ジェンダーセンシティブ（差別に敏感になり、無意識の思い込みに気づく）になり、妊娠、出産、子育て期から思春期にかけて親の関わりが子どもの自己肯定感にいかに影響するかを学び、学生自身の言葉でリプロダクティブヘルス、ジェンダー、セクシュアリティとは何か、そして、それらを守ることが人権を守ることであるということを語れるようになります。学生自身が実習を通して、癒され、エンパワメントされ、学びを言語化できる姿、自分に自信が持てるようになる姿は感動的です。
他大学看護学部と比較して貴学部ならではの優位性を教えてください。

地域での生活者の視点を全ての領域で大切にしています。医療施設で看護を受けるのは、対象者にとっては一時的なことであり、在宅など地域が基盤であること、生活者を支えるには様々な職種や機関が関わることを、各領域（基礎、高齢者、地域、在宅、母性、小児など）の特色を出しながら、教育、特に実習で経験できるのが強みです。そしてそれを支えるのが正しい情報の取り扱いであり、そのスキルを身につけることができます。
また、臨床経験や専門性の高い教員は、患者だけでなく学生に対する傾聴と共感の姿勢が身についていますので、学生一人ひとりを大切にし、親身になって相談に乗っています。この先生に相談したいという教員が必ず見つかると思います。
最近はまっていること、趣味、特技、自慢などがあれば教えてください。

1年前から着物を着ることにはまってしまいました。着物は知れば知るほど日本の素晴らしい技術と伝統に立脚していることがわかり、芸術品を身に纏える喜びがあります。世代を超えて着ることができるのもサステナブル。日常的に着るところまでいきませんが、今年はもう少し着る機会を増やしたいと思っています。
最後に高校生にどのような看護師になってほしいか一言お願いします。

相手を思い、相手の言葉にならない言葉を想像できること、一方で自分の思い込みでケアするのではなく、相手の気持ちを確認できること、謙虚で誠実な看護師になっていただきたいです。